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黒酢の『黒』はアミノ酸が多い証拠!?
~色とアミノ酸含有量の関係~

黒酢も米酢も製造過程はほぼ同じ、ではなぜ黒酢にはアミノ酸が多いのでしょうか?

米酢に比べ黒酢の中にアミノ酸が多い理由は、その原料と製造方法の違いによる発酵期間の長さが酢の中の成分に関わっているといわれています。

黒酢の原料

黒酢の原料は玄米です。白米と違って精米されていない玄米は糠の部分がのこっています。実はこの糠の部分にタンパク質が多く、そのタンパク質が麹菌のタンパク質分解酵素によってアミノ酸や有機酸などに分解されるのです。

また黒酢が健康に良いといわれるのは、アミノ酸が多いだけでなく、糠の部分に含まれるその他の栄養価も得られると言うことです。

では原料が同じ玄米ならどんな製法で造られた黒酢でもアミノ酸の量は同じなのでしょうか?

製造方法の違いによるアミノ酸含有量への影響

黒酢の製法(連続発酵法、静置発酵法)の違いによって、黒酢に含まれるアミノ酸の量が違ってくるといわれています。連続発酵法、静置発酵法両者の製造方法の違いを見ると、発酵・熟成期間に差があるのがわかります。 (黒酢の製造方法)参照

タンパク質は発酵・熟成の過程で、菌の働きによって分解され、成分が混ざり合い、アミノ酸の含有量が増える他、味がまろやかになるのです。そのためその期間が長い静置発酵法にはアミノ酸が多く含まれるのです。

黒酢が黒い理由

黒酢はその名の通り黒い色をした酢だから「黒酢」と呼ばれているわけですが、どうして黒くなるのでしょうか?

これもまたアミノ酸が関わってくるのです。

黒酢の黒い色は熟成の過程でアミノ酸と糖の化学反応によって色が褐色に変化するのです。
この化学反応のことをアミノカルボニル反応(研究者名をとってメイラード反応とも呼びます)といいます。
これによりメラノイジンという褐色色素がつくられ黒酢の色が黒くなるのです。

黒酢でも色の濃さが違うのは熟成期間が関係してきます。
熟成期間が長ければ長いほど、色が濃くなると言われています。
黒酢の黒はアミノ酸が豊富に入っている証拠なのです。

アミノカルボニル反応(メイラード反応)とは

食品に含まれるアミノ化合物と糖の化学反応

食品の褐変には酵素的褐変と非酵素(化学)的褐変があります。
酵素的褐変は酵素の作用によって食品が褐色になります。例:リンゴやバナナの変色
非酵素的褐変は酵素によらず、食品への加熱や時間の経過(熟成)などで食品が褐色に変色します。
例:パンや肉の焼き色、味噌、醤油、黒酢など

アミノカルボニル反応(メイラード反応)は非酵素的褐変にあたります。

この化学反応は食品の色や香りに関係があり、食品に風味やコクを与えます。

アミノカルボニル反応(メイラード反応)の最終生産物が食品に色をつける褐色色素メラノイジンです。

褐色色素メラノイジンの生理機能

褐色色素メラノイジンには、
・肝臓や血液中のコレステロール低下作用
・腸内の乳酸菌の増殖を促進し、悪玉菌の増殖を抑える作用
・血糖値上昇抑制
・血圧上昇抑制
・抗酸化作用
・活性酵素消去作用
など幅広い生理機能があることが研究結果から認められています。

「メラノイジンの生理機能」三浦理代
「食品の生理機能と栄養」五明紀春